2000年の開館以来、建物そのものが放つ魅力も衰えることがない。設計を担当した建築家・内井昭蔵による空間表現は、武蔵野の自然と見事な調和を見せる。
1階のフリースペースから階段を上り、2階の展示室内へと向かう動線は、まるで森の深部へと潜り込んでいくような感覚を覚える。ガラス窓から射し込む四季折々の光が、大理石や木の温もりと響き合い、作品鑑賞の合間に豊かな呼吸をもたらす。
鑑賞の手を止め、ふと窓の外に目をやる。木々を渡る風の揺らぎを感じながら、直前に見た一枚の絵画について思いを巡らせる時間は、何にも代えがたい贅沢だ。