千円札1枚でしっかり酔える「せんべろ」の聖地として、長年酒飲みたちに愛されてきた大衆酒場。昔ながらの角打ちスタイルを守る立ち飲み屋で、揚がったばかりの串カツとキンキンに冷えた生ビールを流し込む。それが今池での夜の正しい幕開けだ。しかし、この街の奥深さはそれだけに留まらない。昭和の香りが残る路地を一本入れば、看板すら出していない小さなフランス料理店がひっそりと暖簾を掲げている。
地元通が案内するハシゴ酒のルートは実に鮮やかだ。まずは夕方5時、安さが売りの老舗居酒屋で煮込みをつまみにチューハイを杯重ねる。少し酔いが回ってきたところで、一転してモダンなナチュラルワインと本格ビストロ料理を提供する隠れ家へ。最後は名物の激辛麺で締める。このカオス極まりないギャップと振り幅こそが、今池という街の真骨頂なのだ。