「今どこにいるの?」「なんであそこに寄り道したの?」
都内の大学に通うサツキさん(20歳・仮名)は、スマートフォンにインストールされた位置情報共有アプリを通じて、常に母親から行動を監視されている。少しでも普段と違うルートを通れば、すぐにメッセージが飛んでくる。親にとっては「防犯のため」かもしれないが、当事者にとっては息が詰まるような監視社会そのものだ。
2026年現在、位置情報共有アプリは若者同士のコミュニケーションツールとして定着した一方で、親が子どもを管理するための強力なツールに変貌した。GPSが示す正確な現在地は、言い訳の余地を奪う。この「デジタルな首輪」が、親子間の信頼関係をかえって損ねる原因になっている。