「気休めやプラセボ効果ではないか」と疑問視されることもあったアイブラックですが、その有効性は米国の医学研究など複数の実験によって明確に証明されています。
有名な研究例として、ニューハンプシャー大学のブライアン・デブロフ博士らが行った視覚コントラスト感度テストが挙げられます。被験者を「何もつけない状態」「透明なワセリンを塗った状態」「アイブラックを装着した状態」の3グループに分け、日光下での視覚感度を精密に測定したところ、アイブラックを装着したグループのみが明確なコントラスト感度の有意な向上を記録しました。
晴天時のデイゲームでは、白球が太陽の眩光に紛れやすくなります。目の下に光を吸収する黒を配置すると、網膜に飛び込む不要な散乱光が減少し、青空や白い雲を背景にしたボールの輪郭がはっきりと浮き彫りになります。コンマ何秒の打球反応を競うトップアスリートにとって、このわずかな視覚差がファインプレーと落球の境界線となるわけです。