校舎の扉を開けると、そこに広がっていたのは従来の専門学校とは一線を画す光景だった。静まり返った実習室で並ぶのは、最新鋭の産業用3Dプリンタと、ハリウッドの特殊効果スタジオと同等のエアブラシ設備だ。学生たちはモニターに向かい、複雑なアーマーのCADデータをミリ単位で修正している。
「昔のようにウレタンシートをカッターで切る時代は終わりました」。教壇に立つ現役のトップ造形師はそう語る。現在のコスプレ表現において求められるのは、映画撮影にも耐えうるクオリティだ。軽量かつ高耐久な新素材の加工法や、スマートLEDを組み込んだインタラクティブな衣装制作など、先端技術との融合が必須科目となっている。