鳥羽駅は、伊勢志摩観光のロジスティクスを支える大動脈だ。名古屋や大阪、京都方面から最速の特急を走らせる近畿日本鉄道と、愛知・三重の主要都市を繋ぐ東海旅客鉄道の2社が同一の駅舎に乗り入れ、旅行者にとって極めてスムーズな回遊性を実現している。ホームに降り立つと、整備されたバスターミナルやフェリー乗り場への動線が目に入り、迷うことなく次の目的地へ踏み出せる設計となっている。
とりわけ近畿日本鉄道のプレミアム特急「しまかぜ」や伊勢志摩ライナーの存在は、移動時間そのものを上質な体験へと引き上げる。車窓から眺める伊勢湾の穏やかな波打ち際と、徐々に近づくリアス海岸の陰影。一方の東海旅客鉄道(JR)が提供する快速「みえ」は、伊勢市方面からの軽快なアクセスを保証し、ローカル線の旅情を求める鉄道ファンにも根強い人気を誇る。