壇ノ浦の戦いから840余年が経過した現在、平家の落人集落の現在は大きな転換点を迎えています。かつての険阻な隠れ里も道路網の整備によってアクセスが向上し、秘境の温泉地や重要伝統的建造物群保存地区として多くの旅人を惹きつけています。
しかし、全国の山間部と同様に、過疎化と少子高齢化の波は落人集落にも容赦なく押し寄せています。伝統的な神楽や平家琵琶の演奏、古民家の維持管理など、担い手不足による文化継承の危機が深刻化している地域も少なくありません。
こうした課題に対し、近年ではデジタルアーカイブを活用した民俗記録の保存や、歴史的背景を活かしたヘリテージツーリズムの推進など、新たな取り組みが活発化しています。隠れ里としての役目を終えた今、先祖の誇りと歴史的ロマンを未来へ語り継ぐ試みが続けられています。