データ社会において誤った意思決定を下さないためには、「平均値を使うべき対象」と「避けるべき対象」を冷静に選別するリテラシーが求められます。認知心理学の観点からも、人間は提示された単一の数字に思考をアンカリング(固定)されやすい傾向があります。
平均値の活用が推奨されるシチュエーション
- データが左右対称の山型(正規分布)を描いている場合:成人男性の身長測定、工場製品の寸法検査など。
- 全体のリソースや予算枠を把握したい場合:社員全体の合計残業時間の見積もり、イベント全体の仕入れ総量計算など。
- データ母集団のサイズが均一で外れ値が存在しない場合。
平均値を避け、中央値や加重平均を優先すべきシチュエーション
- 一部の巨大な外れ値が存在するデータ群:年収、貯蓄額、金融資産、Webサイトの滞在時間、ソーシャルメディアの拡散数など。
- 母集団の規模が異なる複数の拠点を統合評価する場合:店舗ごとの顧客満足度や成約率の合算。
- 「典型的な一般層の生活実感」を政策や商品企画に反映させたい場合。