近年、特に人気が高まっているのが柔らかく自然な質感を醸し出す水彩画スタイルの表現だ。貝殻の表面に刻まれた規則正しい溝や、真珠層が放つ複雑な光彩を水彩の滲みで表現すると、画面全体に涼しげな空気感が漂う。
アナログの絵の具を使う場合は、ウェット・イン・ウェット(濡らした紙の上に色を落とす技法)を駆使して、水の色と貝のピンクやベージュを柔らかく混ざり合わせるのがコツだ。デジタルで再現する場合でも、水彩特有の「水溜まり」の縁(エッジ)を意識してブラシを設定することで、本物の紙に描いたかのようなリアルな質感が立ち現れる。