レグルスの権能は大きく分けてふたつの側面を持つ。ひとつめは、自身や触れた物体の時間を停止させる「獅子の心臓(獅子のハート)」だ。時間を止められた物体はあらゆる外部からの干渉を受けつけなくなる。彼が投げつけたただの砂粒や吐息が、あらゆる防具や魔法を貫通する最強の質量兵器へと変貌するのはこのためだ。彼自身も攻撃をすべて無効化し、空間を無視して移動する。
しかし、自らの時間を止めるということは、心臓の鼓動すら止まることを意味する。本来なら数秒で死に至るはずのこの能力を無制限に行使可能にしているのが、もうひとつの権能「小さな王」だ。レグルスは他者を自分の「妻」と定め、その妻たちの胸の中に自身の心臓を偽装して寄託する。妻が存在する限り、彼はノーリスクで自らの時間を止め続け、永続的な無敵状態を維持できるという悪魔的なカラクリである。