伝説の舞台であるホグワーツ魔法魔術学校で、ロンが見せた名場面の数々は語り尽くせない。『ハリー・ポッターと賢者の石』における命がけの「巨大チェス」の試練は、彼がいかに自己犠牲の精神と卓越した戦術眼を持っていたかを証明する屈指の名シーンだ。
だが原作を深く読み解くと、映画版では表現し切れなかったロンの決定的な役割が見えてくる。人間界育ちのハリーや純粋な知識派のハーマイオニー・グレンジャーに対し、魔法界の常識や文化、差別意識や歴史的背景を噛み砕いて教えるナビゲーターの役割を果たしていたのは他ならぬロンだった。彼という存在がいたからこそ、ハリーは異世界の孤独に押し潰されることなく魔法界に馴染むことができたのだ。