ミニオン映画の最大の特徴は、主人公たちが人間が理解できる言語を話さない点にある。彼らが口にするのは、日本語、スペイン語、フランス語、インドネシア語などを奇妙に混ぜ合わせた、通称「ミニオン語」だ。
一見するとただの擬音やデタラメな喃語(なんご)に聞こえるが、そこには緻密な音響設計が施されている。言葉の意味ではなく、声のトーン、テンポ、そして視覚的な身体表現(サイレント・コメディのプロット)によって感情を過不足なく伝える。チャップリンやバスター・キートンが築き上げたクラシック・コメディのDNAを、最新の3DCG技術で再解釈した手法こそが、世界同時ヒットを可能にする最大の武器だ。