あの言葉は、狙って作られたマーケティング用語などでは断じてない。ロコ・ソラーレの拠点である北海道北見市常呂町で日常的に使われていた「そうだね」を意味する方言が、極限のプレッシャー下で自然と口をついて出たものだった。スキップを務める藤澤五月や、チームのムードメーカーである吉田知那美らが、氷上の「ハウス」と呼ばれる円の近くで円陣を組み、次のショットの軌道を議論する際、肯定と共感を込めて「そだねー」と頷き合っていた。
試合中の音声を拾うマイクを通じてお茶の間に届けられたその声は、殺伐としがちなスポーツの真剣勝負において異彩を放った。互いの意見を否定せず、受け止めてから次の行動に移る。そのコミュニケーションのスタイルこそが、「そだねー」という言葉の根底にある本質だったのだ。