寺社巡りの定着を後押しした御朱印の収集熱は、一過性の流行を超えて定着した。美しい墨書と鮮やかな朱印を求める参拝者は今も絶えないが、現場では新たな課題も浮上している。約8万の神社を取りまとめる神社本庁加盟の各社では、スタンプラリー的な消費行動に警鐘を鳴らしつつ、本来の祈りの場としての尊厳をどう保つかという議論が続く。
若年層を中心に広がるパワースポット巡りも同様だ。目に見えないエネルギーや癒やしを求める熱意を受け止めながら、単なる消費対象としてではなく、自然への畏怖や感謝の念をどう伝えるか。社頭での丁寧な由緒書きの配布や、神職によるオンライン発信など、伝統と現代的ニーズの間で模索が続けられている。