すべての始まりは、若き日の新日本プロレスだった。燃える闘魂・アントニオ猪木の背中を追い、過酷な道場で汗を流した二人。体格に恵まれ圧倒的なカリスマ性を放つ前田日明は、若手時代から常にトップ戦線を期待される存在だった。一方、しなやかな蹴りと鋭い関節技を武器にする高田延彦は、その弟分として前田の後ろを歩み、熱い師弟のような関係を築き上げていく。
既存のスタイルに対する違和感と、よりリアルな戦いを追求する熱情が結実したのがUWFの誕生だった。「格闘プロレス」という未知の概念を提示した彼らは、空前の熱狂を獲得する。客席を埋め尽くす超満員の観客と、キャンバスに響く打撃音。二人はまさに、新しい時代を切り開く双頭の龍としてマット界の頂点に君臨していた。