「自分は不器用だから幾何学的な作品なんて無理」と思い込んでいる人にこそ試してほしい秘密がある。たった1枚の折り紙で、誰でも数分以内に美しい立体作品を完成させるプロの技術は、実はごくわずかな基本動作の徹底にある。
最大のコツは、最初の「角合わせ」と「折線のつけ方」だ。作業を急ぐと角が数ミリずれ、それが後半の歪みとなって響いてくる。プロは最初の対角線を折る際、角と角をピンポイントで指先で固定し、中央から外側に向かって空気を押し出すように折り目を圧着させる。このとき、爪の背や定規の角を使って「キリッとした筋」を入れるだけで、後の工程で紙が自然と正しい方向へと折れ曲がってくれるのだ。
また、立体作品を作るときに面を膨らませる工程では、無理に外側から引っぱるのではなく、紙の内側に指の腹を入れて「内側から空間を押し広げる」のがポイント。ハサミや接着剤を使わずに自立する立体構造が生まれる瞬間は、ちょっとした感動体験と言えるだろう。小さな成功体験が重なることで、大人も子供も一気にその奥深い世界に引き込まれていく。