連日のスタジオ収録、特番ロケ、そして休む間のない取材攻勢。当時の狂騒とも言える過酷なスケジュールは、彼女の心身を静かに蝕んでいた。スポットライトを浴び続ける日々の中で抱いたのは、タレントとして消費され続けることへの焦燥感と、一人の人間としての人生を見つめ直したいという切実な願いだった。
「当時は自分の意思とは関係なく、ただ社会の大きな渦に流されている感覚でした」。後年の述懐によれば、体調面の限界を感じたこと、そして30代を迎えるにあたり自身の将来を根本から見つめ直す決断を下したことが、活動休止の真の理由だったという。怪文書やゴシップが芸能ニュースを騒がせることもあったが、実際の裏側には、己の軸を保つための極めて前向きで静謐な選択が存在していた。