1992年8月25日、三重県鈴鹿市の静かな住宅街から、当時中学3年生だった14歳の少女が突如として姿を消した。夏休みも終わりに差し掛かる時期であり、家族や地域住民は総出で捜索を展開。警察も公開捜査に踏み切ったが、手がかりは極めて乏しく、事件は暗相に乗り上げた。
少女の身に起きていたのは、事故でも家出でもなかった。見知らぬ男によって連れ去られ、人知れず命を奪われていたのである。警察の懸命な聞き込みや防犯情報の収集にもかかわらず、発生から1年以上もの間、事態は大きな進展を見せなかった。地域社会は底知れぬ不安に包まれ続けた。