ネイビー、ホワイト、ベージュ。長年、日本のゴルフコースを彩ってきたのは、周囲の景色に溶け込む無難な保護色だった。しかし、その「常識」は完全に崩れ去った。白地に浮かび上がるネオンカラーの幾何学模様、視界をジャックするタトゥー調のデザイン。ドレスコードの厳格さで知られる名門コースのクラブハウスでさえ、今やその異彩を排除できなくなっている。
背景にあるのは、ゴルフ人口の構造変化だ。コロナ禍以降に参入した若年層プレイヤーにとって、ゴルフは単なる接待やスポーツではなく、「自己表現の舞台」へと昇華した。落ち着いたシックな装いもいい。だが、週に一度のラウンドで他人の目を気にして委縮する必要がどこにあるのか。そう語るプレイヤーたちの視線は、明らかに従来の「マナー観」の先を捉えている。