『ベルサイユのばら』のオスカルやフェルゼン、『エリザベート』のトートやシシィ。宝塚の金字塔と称されるこれらの超大作で劇場の空気を震わせてきた歌唱力と表現力は、退団後もミュージカル界の最高峰で遺憾なく発揮されている。
帝劇をはじめとする大劇場の大型ミュージカルにおいて、元トップスターの登板は客席の動員力だけでなく、作品全体の品格を一段引き上げる決定打となる。劇団時代に過酷な公演スケジュールを走り抜き、歌舞音曲のすべてを叩き込まれた精神力。そのタフさと芸術性の高さが、日本発のミュージカル文化を世界水準へと押し上げる原動力となっているのだ。