独立後の数年間、彼女はフジテレビをはじめとする民放主要局のゴールデンタイムのドラマ枠から急速に遠ざかることとなった。テレビの画面から姿を消したことで「引退したのではないか」という噂まで飛び交った。
だが、水野美紀は決して立ち止まっていなかった。地上波の露出が制限される中、彼女は主戦場を舞台や小規模なインディペンデント映画、演劇ユニットの立ち上げへと移した。観客と直に向き合う劇場の舞台上で、彼女は自らの演技力を磨き直し、表現者としての足腰を強靭に鍛え上げていたのだ。この厳しい「冬の時代」こそが、後に訪れる爆発的な再ブレイクのエネルギーを充電する貴重な潜伏期間となった。