時代が平成から令和へと移り変わっても、萬屋錦之介が残した芸術的遺産は色あせることがない。近年では「時代劇専門チャンネル」におけるリマスター放送や、NHKの大河ドラマ『赤穂浪士』や『風と雲と虹と』といった過去の名作のデジタル再配信を通じて、若い世代の間でも彼の圧倒的な演技力が再評価されている。
彼が見せた殺陣の美しさと深みのあるセリフ回しは、後世の役者たちにとって現在もなお高すぎる壁として聳え立っている。私生活での波乱に満ちた愛憎劇さえも、彼の演技に他者には真似できない人間味と業の深さを与えていたのではないだろうか。