一括りに「正月飾り」と呼ばれても、アイテムごとに担う役割は異なっている。神様が降り立つ目印となる門松や、神聖な領域を示す結界であるしめ飾り(注連縄)は、松の内の終了とともに外されるのが一般的だ。
一方で、神様の宿り木であり魂の象徴とされる鏡餅は、片付けのタイミングと作法が少し異なる。松の内が明けた後に行われるのが鏡開きである。関東では1月11日、関西では1月15日または20日に行われることが多く、刃物を使わずに木槌などで開き、お雑煮やお汁粉にしていただく。神様の力を授かり、食べ物を無駄にせず残さずいただくという循環の思想がここに息づいている。