1994年、下鴨神社は「古都京都の文化財」の構成資産のひとつとして、ユネスコ世界文化遺産に登録された。単なる歴史的建造物の集積にとどまらず、千年以上続く祭祀や自然環境が一体となって守られてきた点が世界的に高く評価された結果である。
その伝統の頂点と言えるのが、毎年5月に開催される京都三大祭のひとつ「葵祭(あおいまつり)」だ。正式名称を賀茂祭と呼び、平安装束を身にまとった500名以上の行列が京都御所から下鴨神社を経て上賀茂神社へと進む。王朝絵巻さながらの優美な風景は、今も世界中の人々を引きつけてやまない。