スタジオ内に踏み込むと、かつての巨大な木工セットや大道具の山は姿を消し、壁一面を覆い尽くす高精細LEDディスプレイが異彩を放っている。
近年、湾岸スタジオ内で急速に導入が進んだのが、リアルタイム3DCGとカメラ動きを連動させるインカメラ・バーチャルプロダクション(ICVFX)だ。海外ロケーションや天候に左右されることなく、スタジオ内に理想の空間を幾度でも再現できる。ロケ地に移動する時間とコストを劇的に削ぎ落とした現場では、クリエイターたちがモニター越しに光源や背景の微調整を繰り返す、張りつめた緊張感が漂っていた。