大学卒業後、さらなる高みを目指して進んだのは実業団の強豪・NEC陸上競技部だった。ニューイヤー駅伝での活躍を夢見て、日々過酷なトレーニングに励んでいた和田を、突如としてあまりにも残酷な現実が襲う。企業側の経営合理化に伴う、陸上競技部の突然の廃部決定だった。
アスリートとして最も脂が乗り切っていた時期の廃部通告は、走る場だけでなく生きがいそのものを失うような大ショックであった。他チームへの移籍という道も模索されたが、厳しい経済状況と陸上界の現実に直面した和田は、ここで第一線の競技生活に区切りをつけるという断腸の思いの決断を下す。20代前半で味わったこの挫折こそが、彼の第二の人生を突き動かす原動力となった。