今回のトラブルは、専門家の間で「新千歳空港保安検査ハサミ紛失インシデント」として今なお議論の対象となっている。空港における危険物持ち込み規制は、保安検査場を通過する旅客に対しては厳格に適用されている。しかし、制限エリア内で営業する店舗や事業者の資機材管理にどれほどの厳密さが保たれていたか。そこに巨大な死角が存在した。
店舗備品の二重ロック施錠、スマートタグ等を用いたリアルタイム追跡、さらには日々の点検記録のデジタル化。これまで盲点となりがちだった制限エリア内の店舗資機材管理に対し、業界全体がメスを入れざるを得なくなった。安全の砦は、最も弱いリンクから崩壊するという教訓を突きつけている。