日本の予防医学分野を牽引してきた国立がん研究センターの大規模疫学調査(JPHC研究)は、全穀物や未精製穀物の摂取量が豊富なかたほど、全体的な死亡リスクおよび特定部位の発生リスクが低下する傾向を長年にわたり追跡してきた。食習慣と疾患の関連性を疫学の観点から解析した成果は、国内外で高く評価されている。
予防医学の権威であり、同センターの社会と健康研究センター長などを歴任した津金昌一郎氏は、個別の栄養素だけでなく「食品全体のパッケージ」として玄米をとらえる重要性を強調する。単一のサプリメントに頼るのではなく、玄米のようにビタミン、ミネラル、微量栄養素が複合的に作用する主食の継続的摂取こそが、生涯にわたるがん予防の基盤となると示唆している。