ネット上の一部では、「単なるオーバーサイズの民族調ウェアではないか」「ニッチすぎてリセールバリューがつかないのでは」といった誤解が存在します。しかし、二次流通市場のデータを丹念に追跡すると、全く逆の事実が浮かび上がってきます。
ブランド古着の主要取引所や「Grailed」などのグローバル二次流通プラットフォームにおいて、メインラインの代表作であるキモノコート、羽織り型ジャケット、およびリネン素材のロングチュニックは、定価の55%〜70%という極めて高いリセール残価率を維持しています。トレンドの移り変わりによって半値以下に暴落する一般的なラグジュアリーブランドのコレクションピースと比較して、ヤンヤンヴァンエシュの中古相場は異様なほど崩れません。
その理由は明確です。毎シーズンの生産数が極めて限定的であり、世界中で探している熱狂的なコレクターが存在するためです。また、デザインが特定の年代の流行に依存しない「タイムレスな構造」を持っているため、5年前、10年前のアーカイブであっても価値が目減りしません。衣服を単なる消耗品ではなく、「長期的に保有し着用できる実物資産」として捉えるバイヤーにとって、この安定した資産価値は極めて魅力的な要素となっています。