日本相撲協会のなかでも指折りの名門として知られる伊勢ヶ濱部屋。その内部で起きた最大の地殻変動といえば、宮城野部屋の受け入れに伴う大規模な合流劇だ。複数の相撲部屋がひとつ屋根の下に集い、互いの流儀をぶつけ合う光景は、従来の常識を軽々と打ち破るものだった。
異なる文化を持つ力士たちが同じ釜の飯を食い、同じ土俵で汗を流す。言葉で言うほど容易なことではない。しかし、現場で陣頭指揮を執る指導陣の柔軟な采配により、この異例の統合は予想以上のシナジーを生み出している。部屋の壁を越えた切磋琢磨が、若手力士たちの潜在能力をこれまでにないスピードで引き出しつつあるのだ。