アルテミス計画がいよいよ月面有人探査という歴史的局面を迎えるなか、現場で求められているのは高度な理論だけではない。突発的なシステム異常や極限状態における人間同士の摩擦をいかに回避し、冷静に目的を遂行できるかという「泥臭い現場力」だ。過去に何度も宇宙空間の極限状態を経験したベテラン飛行士のノウハウは、新たに月を目指す若い世代にとって代えがたい資産である。
国際宇宙ステーションの運用終了が見え隠れするなかで、軌道上ビジネスのあり方は劇的な変容を遂げつつある。民間企業が手掛ける独自のステーション構想が急速に具体化する現在、国家プロジェクトと民間主導の宇宙開拓を繋ぐ架け橋として、ベテラン勢の経験値がかつてないほど必要とされているのだ。