天ぷらの食感を左右する最大のカギは、衣のグルテン(粘り)をいかに発生させないかという点に尽きる。伝統的な和食の基本では、キンキンに冷やした氷水と小麦粉、卵黄をザックリと混ぜ合わせることが鉄則とされる。
さらに現代のプロや料理好きの間で活用されている裏技が、水のかわりに「冷えた炭酸水」を使うアプローチや、衣に「ごく少量のマヨネーズ」を混ぜる技法だ。炭酸ガスが油の中で一気に気化することで衣に無数の微細な空洞が生まれ、驚くほど軽やかな食感が生まれる。マヨネーズに含まれる油分も衣の中の水分蒸発を促すため、時間が経ってもサクサク感が維持される。