失業手当の正確な給付額は、退職直前6か月間に支払われた賃金の総額(賞与や臨時の手当を除く、税引き前の額面給与)を180で除した「賃金日額」を基準に計算されます。この賃金日額に、所定の給付率(年齢や賃金額に応じて50%〜80%、低所得者ほど高率)を掛け合わせたものが「基本手当日額」となります。
生活費の計画を立てる目安として、以下の失業保険の受給金額シミュレーション(30代〜40代想定)を参照してください。
- 額面月給25万円(賃金日額 約8,330円):基本手当日額は約5,400円〜5,800円。月額換算(28日分)で約15万〜16万円、所定給付日数90日の場合は総額約49万〜52万円。
- 額面月給35万円(賃金日額 約11,660円):基本手当日額は約6,500円〜6,900円。月額換算で約18万〜19万円、所定給付日数120日の場合は総額約78万〜83万円。
- 額面月給45万円(賃金日額 約15,000円):基本手当日額は上限額付近(約7,400円〜7,800円前後)。月額換算で約21万〜22万円、所定給付日数150日の場合は総額約110万〜117万円。
受給までの期間や給付期間中、家計の足しにしたいのが給付制限中のアルバイト収入です。「給付制限中に働くと失業保険が打ち切られる」という言説は明確な誤認ですが、守らなければならない厳密なルールが存在します。
まず、待期期間である7日間は一切の就労が厳禁です。この期間に1日でも働くと、その分だけ待期期間のカウントが先送りされます。一方、待期期間終了後の給付制限期間中は、一定の枠内であればアルバイトが正式に認められます。その基準は「週20時間未満、かつ1日4時間未満」または「一時的な短期アルバイト」に抑えることです。
週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みが発生すると、失業状態を脱した「就職(就業)」と見なされ、失業保険の受給資格そのものを失うリスクが生じます。また、1日4時間以上の労働を行った日は「就労」として手当の支給が後回し(繰り延べ)になり、1日4時間未満の短時間労働による収入は「内職・手伝い」として認定日に申告しなければなりません。収入額によっては手当が一部減額される計算式が適用されるため、認定日における「失業認定申告書」での隠蔽は絶対にしてはなりません。無申告が発覚した場合は、不正受給として受給額の全額返還に加え、最大2倍の納付を命じられる「3倍返し」の過酷な制裁が科されます。