自衛隊給与を語る上で避けて通れないのが、極めて早い「定年年齢」の存在だ。幹部や曹の多くは50代半ば(54歳〜57歳前後)で若年定年を迎える。体力維持を前提とした組織防衛のための制度だが、一般的なサラリーマンよりも約5〜10年早く現役を退くことになる。
この早期定年に伴う収入減を補填するため、国から「若年定年退職給付金」が一括または分割で支給される。階級や勤続年数によって数千万円規模に達することもあり、退職金と合わせれば一時的にまとまった資産を形成できる。
退職後のキャリア・給与情報に目を向けると、防衛省の援護組織を通じて多くの元隊員がセカンドキャリアへ舵を切る。培った危機管理能力や技術力を生かし、三菱重工業や川崎重工業をはじめとする国家公務員・防衛産業の関連企業、大手警備会社、地方自治体の防災担当部署などへの再就職ルートが確立されている。現役時代の階級が高いほど防衛関連企業での顧問や専門職ポストを得やすく、定年後の給与水準にも現役時代の階級が影響を及ぼし続ける。