ドラマ『VIVANT』の劇中設定で一躍有名になった別班ですが、そのモデルとなったのは陸上自衛隊にかつて存在したとされる「陸幕調査部別班」(通称:別班、DIT=Defense Intelligence Teamなどのコードネームで呼ばれた組織)です。
一般的に自衛隊の組織は防衛省設置法や自衛隊法に基づき、定員や部隊配置が厳格に定められています。ところが別班は、防衛庁長官(現・防衛大臣)や首相にすら報告されないまま、独自の予算と指揮系統で動いていたとされる自衛隊秘密組織です。主に旧日本陸軍中野学校の残影を色濃く受け継ぎ、冷戦下でソ連や北朝鮮、中国などの共産圏情報を収集する目的で極秘裏に編成されました。
ドラマではテロ組織への武力介入や暗殺すら辞さないスーパーエージェント集団として描かれましたが、VIVANT別班元ネタの実態は、徹底した身分偽装(カバー)を用いて対象国や関係者から情報を引き出す「ヒューミント(HUMINT=人的情報収集)」に特化した情報機関でした。