いま、若者たちの間では「平成初期」のカルチャーが空前のブームとなっている。使い捨てカメラやルーズソックスに続き、彼らが目を付けたのが「平成のロードサイドグルメ」だ。大手3大チェーンの均一化されたサービスに少し退屈していた若者にとって、らんぷ亭の持つどこか無骨で、個性の強い佇まいは新鮮そのものに映った。
TikTokでは、オレンジと黒のロゴを背景に牛丼を頬張る動画が数百万回再生を記録している。エモいフォントで描かれた看板の前で写真を撮ることが、一種のステータスと化しているのだ。情報が溢れかえる時代だからこそ、かつて実在し、そして消えていった「物語」を持つブランドが、若者の心に強く刺さるのだろう。