人間界だけでなく、魔界からやってくるキャラクターたちも物語を大きく盛り上げる。チョコのライバルとして登場する黒魔女や、一癖も二癖もある魔界の役人たち。彼らは単なる敵対勢力ではなく、それぞれ独自のルールや美学を持って行動している。
魔界のキャラクターたちが織りなすブラックユーモアは、児童書としてはかなりエッジが効いていた。しかし、その少し毒のある世界観こそが、子どもたちにとっての「ちょっと背伸びした読書体験」となり、忘れられない記憶として定着したのだろう。善悪の二元論では割り切れない魔界のルールは、現実世界の複雑さを象徴しているようでもある。