「今日学校どうだった?」「別に」。「週末どこ行きたい?」「どこでもいい、普通で」。会話を打ち切るための定番フレーズだ。親からすれば、歩み寄ろうとする手をすげなく払われた気分になり、徒労感ばかりが募る。
だが、この短い言葉の裏には膨大な感情の嵐が渦巻いている。言葉にした瞬間に自分の感情が親にコントロールされるのではないかという警戒心。あるいは、自分でも自分の気持ちをどう説明していいか分からず処理しきれていない焦り。突き放すような態度は、親を嫌っているからではなく、変わりゆく自分を必死に守るための鎧(よろい)なのだ。無理にこじ開けようとせず、そっと放置されることを彼女たちは望んでいる。