直売所に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは見渡す限りの緑と白のグラデーションだ。深谷市おかべ地区は、粘土質の肥沃な土壌と赤城颪(おろし)と呼ばれる強いからっ風に恵まれ、極めて甘みが強く柔らかい深谷ねぎを育む。直売所には毎朝、地元農家が丹精込めて育てた採れたてのねぎがダイレクトに運び込まれる。
「ここで買うねぎは、スーパーのものとは根元の瑞々しさと香りがまるで違う」。買い出しに訪れた常連客は熱っぽく語る。泥付きねぎの束が飛ぶように売れていく光景は、もはや冬の風物詩にとどまらない。通年を通して季節に応じた品種が並び、泥付きから手軽なカットねぎ、さらには希少な伝統品種まで、まさに“ねぎのテーマパーク”といった趣だ。