3戦全敗に終わったフランスの地で、日本サッカーの未来を照らす希望の光となったのが2人の男の躍動でした。その筆頭が、ジャマイカ戦の後半29分に生まれた中山雅史初ゴールです。
相馬直樹の左クロスを相手DFがクリアし損ねた瞬間、ペナルティエリア内に走り込んだ呂比須ワグナーが頭で折り返し、最後は中山が体を投げ出しながら泥臭く右足でネットを揺らしました。実はこのプレーの直前、中山は相手選手との接触によって右足を骨折していました。激痛に耐えながら執念で押し込んだこの一撃は、日本がワールドカップの歴史に初めて刻んだ金字塔であり、魂のゴールとして今も語り継がれています。
そしてもう一人、世界に強烈なインパクトを残したのが中田英寿です。中盤の底から繰り出す正確無比なキラーパス、屈強な南米・欧州の選手に体をぶつけられても倒れない圧倒的な体幹の強さは、海外スカウト陣の目を釘付けにしました。大会終了直後、イタリア・セリエAのペルージャへの完全移籍が決定。中田のフランスでの躍動は、その後の日本人選手が欧州トップリーグへ次々と羽ばたく道を切り拓く決定打となったのです。