松井大輔の結婚歴を辿る上で、避けて通れないのが20代前半での最初の結婚です。彼が最初の伴侶として選んだのは、大手航空会社の客室乗務員(CA)を務めていた一般女性でした。
入籍したのは、京都パープルサンガで頭角を現し、アテネ五輪代表として脚光を浴びていた2003年のことです。その後、2004年にフランス2部のル・マンへと移籍を果たした松井大輔は、言葉も文化も異なる異国の地で急成長を遂げ、「ル・マンの太陽」と称賛されるスターダムを駆け上がりました。その過酷な挑戦の日々を、現地で献身的に支えていたのが当時の前妻でした。
順風満帆に見えた結婚生活でしたが、フランス移籍から約5年が経過した2009年に協議離婚が成立。約6年間の夫婦生活にピリオドが打たれることとなりました。なお、前妻との間に子供はいませんでした。
離婚に至った決定的な要因として、当時のサッカー専門誌関係者やスポーツ紙記者が指摘するのが、「欧州プロサッカー選手の過酷な転戦生活によるすれ違い」と「生活拠点の乖離」です。フランス国内でのステップアップ移籍や代表活動に伴う頻繁な遠征、文化の壁による精神的負担は想像を絶するものがありました。自著や当時の周辺取材でも、異国での孤独な戦いが夫婦双方に大きな負荷をかけていた様子が窺えます。不倫や金銭トラブルといったスキャンダルではなく、過酷な海外挑戦の果てに生じた「心の距離」が別離の引き金でした。