当時、劇場版アニメ映画の特別前売券などで限定配布された幻の道具、それが「オーロラチケット」だ。株式会社ポケモンが主導したこの配布イベントは、全国の子供たちを熱狂の渦へと巻き込んだ。クチバシティの港から定期船に乗り込み、地図にない謎の孤島「たんじょうのしま」へと渡った瞬間、誰もが息をのんだはずだ。
島の中央にぽつんと佇む三角形の黒い岩。この幾何学的なパズルを最短歩数で何度も調べて赤く変色させ、最終段階に達した瞬間に画面が暗転する。あの緊張感に満ちたエンカウント音とともに姿を現すデオキシス。自らの手で暗号を解き明かし、伝説のポケモンと対峙するプロセスは、まさにゲーム史に残る最高の体験だった。