南海トラフ地震の足音が迫ると囁かれる中、この病院の役割はさらに重みを増している。海に面した立地は、津波や高潮のリスクと隣り合わせだ。それでも、災害時の拠点としての機能を失うわけにはいかない。
2026年春、同院はドローンを活用した物資輸送訓練を実施した。陸路が寸断された場合を想定し、対岸の埋立地から医薬品を運ぶ試みだ。訓練は成功裏に終わったが、実戦で機能するかは未知数である。
非常用電源の確保、水や食料の備蓄。日々の超過密な通常業務の傍らで、いつ来るか分からない「その日」への備えを怠ることは許されない。スタッフの緊張感は常に張り詰めている。