母の背中を追うように芸能界入りを果たした坂口杏里。しかし、「大女優の娘」というレッテルは、想像を絶する重圧となって彼女に重くのしかかった。デビュー当初こそおバカタレントとして人気を博し、数々のバラエティ番組に引っ張りだことなったが、その内面には常に比較され続ける孤独が渦巻いていた。
昭和の名女優として完璧さを求められた母と、平成のバラエティで消費される娘。親子でありながら全く異なる立ち位置でスポットライトを浴びるふたりの間には、周囲には見えにくい微妙な温度差と葛藤が存在していた。頻繁に世間を騒がせる芸能ニュースの裏で、彼女が求めていたのは単なる知名度ではなく、母からの絶対的な承認だったのかもしれない。