2007年の劇場公開以来、新海誠監督の描く圧倒的な背景美と叙情的なモノローグで観客の心を締め付けた『秒速5センチメートル』。その原点とも言える第1話「桜花抄」のクライマックスの舞台となったのが、栃木県栃木市岩舟町に位置するJR両毛線の岩舟駅です。
東京・豪徳寺から遠く離れた栃木の地へ転校した篠原明里に会うため、遠野貴樹は約束の時間に間に合わない焦燥感を抱えながら、雪でダイヤが乱れに乱れた路線を乗り継ぎます。荒川を越え、埼玉、群馬を抜け、ようやく辿り着いた約束の地がまさにこの岩舟駅でした。新海監督が切り取った静寂と降雪の美しさは、アニメーション史に残る名シーンとして国内外のファンに刻まれています。