施設建設計画の初期段階では、地域住民や近隣集落から「処理時の悪臭が漂ってくるのではないか」「汚水が河川に流れ出すのではないか」といった不安や噂が少なからず噴出しました。動物の死骸を大量に処理するという性質上、風評被害や生活環境の悪化を警戒するのは自然な反応と言えます。
南丹市はこの懸念に対し、複数回に及ぶ住民説明会を開催して設計思想と対策を丁寧に開示しました。実際の施設には、以下のような三重・四重の公害防止設備が組み込まれています。
まず、処理室全体を負圧管理(内部の気圧を外部より低く保つ構造)にすることで、建屋の扉が開閉しても臭気が外へ漏れ出さない設計を採用。発生した排気ガスは、「高温触媒燃焼」や「特殊活性炭フィルター」「オゾン脱臭装置」を通過させることで、臭気成分を分子レベルで無臭化してから大気放出しています。また、施設内で生じる洗浄排水も高度浄化槽で無害化処理されてから排出されます。
稼働開始後の定期的な環境モニタリング調査においても、敷地境界線での臭気濃度は規制基準値を下回る極めてクリーンな数値を維持しており、当初の懸念は杞憂であったことが実証されています。