今でこそ秋野太作の名で親しまれているが、本名でもある津坂匡章という芸名でキャリアをスタートさせたことはファンには知られた話だ。早稲田大学を中退後、狭き門として知られた劇団俳優座養成所に13期生として入所。同期には佐藤慶や石立鉄男といった後の巨星たちが名を連ねており、切磋琢磨する過酷な下積み生活を送った。
劇団俳優座での徹底した演技指導と舞台経験は、彼の骨太な表現力を徹底的に鍛え上げた。華やかなルックスを持ちながらも、地道な発声練習やエチュードを重ね、泥臭い演技の基礎を身体に叩き込んだという。この時期の妥協なき演技修行と苦労のエピソードこそが、単なるハンサムタレントで終わらない本格派俳優・秋野太作を形成する重要なバックボーンとなった。