ドラッグストアやECサイトの検索窓に「生理 プール 用 ナプキン」と打ち込むユーザーは非常に多く存在します。しかし結論から言えば、水泳時に水着の中に装着して使える使い捨てナプキンは存在しません。「防水仕様のナプキンがあるのでは」という期待は、残念ながら製品化されていないのが実情です。
では、手元にある通常の生理用ナプキンを水着のクロッチ部分に貼り付けて入水すると何が起こるのでしょうか。現場で発生するトラブルの主因は、ナプキン内部に封入されている高分子吸収ポリマー(SAP)の物性にあります。このポリマーは自重の数百倍もの水分を急速に抱え込む特性を持っています。入水した瞬間に経血ではなく「プールの水」を満杯まで吸い上げてしまい、わずか数十秒で巨大なゼリー状の塊へと膨張します。
プールナプキンが限界まで水を含んで膨らむと、次のような破滅的リスクが連鎖します。
- 水着からのはみ出しと剥がれ落ち:水分を含んで重くなったナプキンは粘着テープがプールの水流で容易に剥がれ、水着の隙間から水中に脱落します。
- ポリマーの破裂と水質汚染:パンパンに膨らんだ不織布が摩擦や水圧で裂け、中から大量の吸水ビーズがプール水中に散乱。循環ろ過装置のフィルターを詰まらせ、施設の緊急清掃や営業停止に直結します。
- 経血吸収機能の完全喪失:すでにプールの水で飽和状態に達しているため、肝心の経血を1滴も吸収できず、水中で体外へ直接流出します。
公共プールやホテルのスパ施設における利用規約でも、紙ナプキンを装着した状態での遊泳は固く禁じられています。生理中の温泉プール施設利用マナーという観点からも、周囲の利用者に不快感を与えるだけでなく、膣内への雑菌侵入を引き起こす危険極まりない行為であると認識する必要があります。