日本の早朝食文化の原点とも言えるのが市場の存在だ。移転後も活気あふれる築地場外市場では、かつてプロの買い出し人たちの胃袋を満たしてきた伝統の味が、今も朝早くから提供されている。新鮮な魚介を使った海鮮丼や、出汁の効いた玉子焼き、煮込み料理を求めて、国内外から大勢の観光客が朝一番の暖簾をくぐる。
こうした市場文化の流れを汲む深夜・早朝営業飲食店は、街の経済活動を支えるインフラとしての役割も担ってきた。夜勤を終えた医療従事者や物流ドライバー、そして早朝から動く観光客など、多様な人々が交差する交差点のような場所だ。時代が変化しても、温かい食事と温かい接客で人々を迎え入れる姿勢は変わらない。