映画ファンの間で「大日映画」という言葉を耳にした際、守口市の大日にあるイオンシネマを指す場合と、日本の映画産業史における伝説的な配給会社「大日映画株式会社」を指す場合の2つの文脈が存在します。
歴史的な大日映画は、1960年代後半から1970年代初頭の日本映画黄金期から斜陽期への転換点に誕生しました。当時、テレビの普及に伴い観客動員数が激減し、経営危機に直面していた大手映画会社の大映と日活が共同出資し、両社の作品を効率的に配給するために1970年に設立した配給網が「大日映画」です。
大映の持つ本格的なドラマ・特撮作品や勝新太郎・市川雷蔵主演シリーズの系譜と、日活のアクション映画や青春路線がひとつの配給ラインで劇場へ供給されたこの試みは、邦画史における大きな再編ドラマの一幕として語り継がれています。現代の大日における映画文化を楽しみながら、かつて日本映画界を支えた同名の配給会社の歴史に思いを馳せてみるのも一興です。